シアトル・タコマ国際空港の “音楽” プロジェクトとは?

日々多くの人が出入りするシアトルの空の玄関、シアトル・タコマ国際空港。今、その空港で、新たな取り組みが行われています。

その名も 『Experience the City of Music』。シアトル港湾局とシアトル市、シアトル音楽委員会などが協力して昨年から始めた企画で、音楽を通して空港を活性化しようというものです。

たとえば、ターミナルで地元アーティストが生演奏をしたり、音楽に関する展示を催したり、公共アナウンスをアーティストが読み上げたり・・・。今までありそうでなかった、音楽を通したシアトルらしい「おもてなし」を実現しているのです。

でもまた、どうして音楽なのでしょう?

実はシアトルは、1990年代を中心に流行したグランジ・ロックの発祥地として知られ、ニルヴァーナやパール・ジャムなど、シアトル発の有名アーティストがたくさんいます。天才ギタリストとして名高いジミ・ヘンドリックスもシアトル出身。音楽はシアトルの人にとって、誇り高きカルチャーでもあるのです。

この取り組みが始まって以来、シアトル・タコマ国際空港の顧客満足度は5満点中4.14を記録。中でも音楽に関する満足度は85%と高評価を得ています。シアトルを初めて訪れる人に地元の音楽文化を紹介するのはもちろん、シアトルに馴染みのある人にとっても、もっと街が好きになるという相乗効果が表れています。

州外でも高い評価を得ていて、昨年ラスベガスで開催された 『Future Travel Experience Awards』 では、“Best Arrivals Experience” も受賞しました。

詳細) http://www.futuretravelexperience.com/fte-global/fte-awards/

これらを受け、同プロジェクトは引き続き3年間継続することが決まったそう。利用者だけでなく、働く人たちにとっても、良い効果がありそうですね。

シアトル・タコマ国際空港でのインターンは、「海外の空港で働く」という経験だけでなく、「空港という場ならではのおもてなし」や「空港が地域復興に貢献できる可能性」などについても考える機会を与えてくれそうです!

※参考
http://www.portseattle.org/Sea-Tac/Passenger-Services/Pages/Music.aspx
http://www.futuretravelexperience.com/2014/01/improve-differentiate-passenger-experience/